つりがね池の人身御供


祖師谷5丁目のつりがね池、そこには昔々自分の身を犠牲にして
雨乞いをした、和尚の話がつたえられています。

ある年、暑い日差しが照り続け、田や畑は乾き作物は枯れて
農家の人達は困り果てていました。
なんとか雨が降ってくれないかと、村人が集まって相談し
雨乞いの行事を行いましたが、虚しい事に日照りは続いたのです

村の和尚もお経をあげ、村人のために熱心に祈りつづけました。
すると、ある夜・・突然大雨が降りだしました。
村人たちは飛び上がるほど喜びました。

次の朝、村人が寺を訪ねると、和尚の姿は見えず
釣鐘もなくなっていました。村人たちが鐘つき堂の下を見ると
鐘を引きずった跡が、満々とたまった池の端で消えていました。

和尚は村を救う為に、釣鐘とともに池に身を沈めたのでした。
それ以来この村はどんな日照りのときでも水に恵まれ
つりがね池は涸れたことがないといいます。

今、池では子供たちが元気に遊んでいます。


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